2004年07月26日

クレーマー

オレはバイトでサポセンのテレアポをやってた。主に機種の使用法の説明と苦情受付係だね。

とてつもなく大勢の人の応対をしたが、そのなかでも一人だけ今でも忘れられない人がいる。彼は、始めはマトモだったのだが、こちらの対応の不味さにだんだん切れ始め、いわゆるクレーマーとなってしまった。長時間のゴネは当たり前、怒鳴るなだめるすかす、責任者出せ、オマエは会社を辞めろ、と全て揃っていた。

事務所では、いい加減みんな怒っていたが、オレはこっちも悪いんだし、なんとも言えないよなぁと思っていた。そもそもことの始まりは、こっちのシステムの不具合とそれの説明のしかたのマズさだったのだ。

会社に勤めている人なら判ると思うがシステムというのは、さまざまな部署で分担して担当していて、これはあっち、これはこっち、となっていて不具合があっても「わかりました。すぐに直します」とはいかない。まず担当部署に連絡して直してもらって「直りました(本当は、直ったそうです、なのだが)」と折り返したわけだ。

しかし実際は直っていなかったわけで、「話が違うじゃないか」と相手はだんだん怒り始めてきた。こっちは担当部署に「しっかりせえよ!」と切れたいが日頃の付き合いもあるし、そんなことも言えぬ。電話の相手は次第にテンションが上がり30分間も怒鳴り続ける。こんな重大なことになるとは思ってなかったので、こちらもいささか狼狽してしまい、彼に対してひたすら謝り続けるしか出来なかった。

実は、彼にも落ち度はあった。彼自身によるデータの入力ミスがあって、きっかけはそこだったのだ。だから、事態を甘く見ていたところもあったのだな。軽く考えていたので、ついつい希望的観測で楽観的に受け答えしてしまったのだろう。彼は自分が軽々しく扱われたことを察知し、そこに切れたのだ。

彼は毎日のように電話をかけてきて、長時間文句を言い続けた。

その彼の最後の電話を受けたのがオレだったのだが、話を聞いていると彼のいうことはもっともで全然クレーマーとは思わなかった。ただ、1時間も切れまくる人の相手をするのは辛かったけど。

今思い返してみても、どう考えても悪いのは、こちら側の作ったシステムミスと楽観的な応対だった。そのミスも、ただのケアレスミス。


彼への対応方法が部署として決まっていたので、オレは自分が思ったことや好きなことがいえなかった。もし許されたならば、全部事情を説明して判ってもらおうと思ったと思う。だが、こちらの社内のことを考えると、それはできなかった。申し訳ないなあと思いながら、決まった応対を繰り返していたのだ。

これのポイントは「信用」だと思うのだ。相手の言うことは信じられないと思った時点で、もうそこで駄目なんだと思う。何を言われてももはや信じる気になれないのだ。だから、彼は何日間にも渡って切れ続けた。確かに粘着が過ぎるけれども、今でも彼のことを悪くは思えない。

これは某乳業やヒシガタの車会社などにも言えるけど。本当のことを正直に言って早く解決してくれ、という要求に答えないので、みんな怒っているのだ(事故で止まった電車もそうだよな)。

商売をやっていて、客の文句を煩いと思ったらそれで終わりである。自分では気付かないことを指摘してくれてる部分もあるのだから。


音楽に関することだと、またちょっと事情は違うけど。クライアントや担当ディレクターじゃあるまいし、「このメロディは不快だから直せ」なんてリスナーに言われても困る。

でもそうじゃない意見で、変な下心とかも無いなら喜んで聞くけどね。
marcomusi at 18:15 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記
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