2005年04月23日

おまえは人生幸朗かよっ!?

恐ろしく古いネタでスマヌが、オレはツービートの漫才が大好きであった。
世間的にはほとんどビートたけししか注目されていなかったが、ピン状態のたけしがそれほどおもしろくないことに気づいたオレは、以降、密かにビートきよしに注目するようになった。
きよしの役割ってのは、笑うきっかけを作ることだったと思うね。箸休めの煮豆とかオシンコだな。たけしだけだとおもしろいことはおもしろいのだが飽きてくる。そこに当意即妙のきよしのツッコミが入る。多分、言葉はどうでもいいんだな。二人ともほとんどアドリブだったと思うし、ツッコミしましたよ、という事実であれば何でも良かったんである。

で、数あるきよしのツッコミで、ツボにハマり大爆笑したのがこれなのだ。

「おまえは人生幸朗かよっ!?」

これは 人生幸朗 師匠を知らなければ面白みが分かりにくいんだが、実はオレも詳しいわけではないのだ。ほんの数回、TVの寄席や懐かしのVTRとかで観ただけである。しかし師匠のキャラは強烈で記憶に深く残っており、それゆえ、きよしの言わんとするところも理解してしまったのだ。

ぼやき漫才というと分からない方もいるかと思うが、今の芸風で言うと爆笑問題の太田が一番近いのではないだろうか。つまり世相や事件、芸能の話題などをともかく毒舌で切りまくるのだ。ビートたけしもそのスタイルだな。カンニング竹山も微妙に違うがある意味近い。そして太田、と。

今の北野たけし氏を思うと、このきよしのツッコミ「おまえは人生幸朗かよっ!?」というのはかなり重い意味を持っていることが分かる。このきよしの発言は漫才師であるたけし否定しているようにも取れる。つまり、アンタ(たけし)は他の漫才師や世相評論家みたいにボヤいてるだけでいいの?と言ってるのだ。

その後のたけし氏の活躍はみなご存知のとおり。彼は自分自身で、ただの「ボヤキ」や「茶化し屋」ではないことを証明した。
そして今、彼にツッコめるのは彼自身しかいなくなった。実際、たけし氏は自分自身を茶化すことでバランスをとっているように見える。これは絶頂時のビートルズがよく使った手である。自らを客観的に俯瞰で見て「自分等だって実際はくだらんのだ」という手法。これはある意味「保険」でもある。自分のやっていることが正しいのか?人に受け入れられるのか?そんな評価が怖いので、人に言われる前に自分で言っておく、と。

さて。話が長くなった。
昨今はブロガー(しかし、なんだよブロガーって?)流行りで、オレに限らず、誰でも彼でもボヤキまくれるようになった。どんな意見でも言うことは大切である。旧来のメディア側も、それら市井の意見とも言うべきボヤキにも聴く耳を持つべきだ、と思っていた。

しかし先日のDJサンプリング事件によって、自分は気づいてしまったのだ。そこでオレは、初めてボヤく立場からボヤかれる立場になった。
…これが 素人による独自見解 の現実であった。第三者の目には、なんと情けなく映るものであったか。

つまり、ひっくり返せばオレらも、まったく門外漢なジャンルに対して、彼のような著しく的外れである論評をしていないとは言い切れないんである。まさに反面教師。

実際、恥ずかしくてね。

今までオレはここで散々書き散らしてきたけど、こいつみたいに、他所の連中からは嘲笑されていたんだろうな、とか、所詮野次馬で何も出来んくせに偉そうによく言うよな、とか言われてたんだろうな、とか、自分でやらずにボヤくだけなら誰でもできるやないか、とかさ。もう、その姿が目に浮かぶように想像できてしまったのだった。

今後も何も言わないということはないだろう。言わずにはおれない性格だからさオレ。しかし、ただのボヤキとか、素人が首突っ込むような恥ずかしい論評みたいのは自重しようか、と激しく思ったのだね。

オレは物を創る人間だから。あくまで創ってナンボだろ、と。
ボヤキは他の奴に任せておけ、と。

そういうことなのであった。

うむ。
marcomusi at 07:20 | 東京 ☀ | Comment(7) | TrackBack(5) | メディア〜総合
この記事へのコメント
- 補足 -
ひょっとしたら正確な言いまわしとしては
「人生幸朗か、オマエはっ?!」だったかも知れん。
ディテールはどうでもいいかもしれないけど。
うちにテープがあるのでそのうち調べてみよう。
Posted by mrcms at 2005年04月23日 12:09
capと申します。
こちらへは初めて書き込みます。
よろしくお願いします。

この記事を、ウチのほうへ2度TBくださいましたが、僕が消去してしまってますよね。
それをmrcmsさんがボヤいてらっしゃるのを、玄倉川さんのところで見かけまして、やってきました。

コチラの文は、最初にTB下さった時点で読んでますし、正直ちょっと解り難かったけども、そういうことを仰りたいのかなあ、とは思いました。
しかしながら、どうも関連性が分かり難いので、ウチのブログへ訪問した方が、関連した文章だと思ってこちらを御覧になると混乱するだけじゃなかろうか、という判断で消去しています。
うちのブログでのTBに関する考え方も、そのうちにちゃんと書きたいんですが、まだ書けないでいますし、ここに長々と書くわけにもいきません。

ウチのブログについて何かお訊きになりたければ、hotmailですけどアドレスも公開してますので、直接メールくださっても構わないですよ。
Posted by cap@創難駄クリキンディーズ at 2005年04月23日 14:43
コメントありがとうございます。
読んでいただいたのでしたらそれでいいです。
主旨は伝わったと信じます。

玄倉川さんのところに書いてから思ったのですが、ブログの場合、今までのような穏便解決は難しいのかなと思ったりしました。なんとかこちらの想いをそれとなく伝えたい、と思った場合でも、今回のようにエントリーと無関係ですとTBは出来ません。結局、より直接的な物言いになってしまうのですね。
コメント欄という方法もありますけど、それもエントリーと趣旨が違う場合は消す方もいますし。

そう考えると、ブログというのはわざわざ揉め事を起こすためにあるツールなのかもしれない、と思えたりもします。少なくともあんまり穏便なものでもないような。
今までのようなBBS(2ch除くw)みたいにはいかないのか。発祥が海外ということですし、その辺難しいのでしょうね。

オレも、見た目は信じられないほど若いと言われるけど、実際はかなりな年齢が行ってる人間で、一般的には立派なジジイです。
日頃から不平や文句は掃いて捨てるほどあります。しかし若い人たちと違って、オレらは自分で何かムーヴメントを起こせる立場でもあると思うんですね。それを生かす方法がきっとあるはずだ、そう思っているのです。
この記事で書いたDJリミックスの話ではないけど、こんなどうでもいい素人に、良いだけ言われて黙ってるのか。FuckOffと言って見返す方法は何か。それは己の仕事での証明だろう、と思ったわけです。

長くなってしまいました。お身体はいかがでしょうか?お互い年齢にめげず頑張りましょう。

物分りの良い方で安心しました。それではまたです。


補足。
今回のTBはcapさんのところだけではなく、様々な場所に送っています。それもあって、話題を限定せずに広い意味で捉えられるような内容にしました。確かにわかりにくい文ですが、実際capさんもお分かりになったのですし、これを読めない方にまで伝えるつもりも無いです。
Posted by mrcms at 2005年04月23日 18:26
はじめまして。
TBを頂戴し、とりあえずTBを返しましたが、今ひとつ関連性が分かりません。
可能であれば私のサイトでTBの意味をコメントいただければと思います。
よろしくお願いします。では
Posted by 小島愛一郎 at 2005年04月24日 20:12
ありがとうございます。

http://sunact.jugem.cc/?eid=322#comments
こちらでお返事させていただきました。
Posted by mrcms at 2005年04月24日 20:40
 ゴーログさんから初めて来ました。
 確かに論評は専門家に任せたほうがいいかもしれません。でもボヤきは市井の民のものでしょう。「門外漢は口出しするな」というのは狭量な選民思想につながる危険を感じます。挙句の果てには、例えば「政治学を知らない者は選挙権を行使するな」という極論につながるかもしれません。
「口出しするなら勉強しろ」という意見もあるようですが、私たち一般庶民はそれぞれ別個の専門領域を持っているわけですし、全方位で専門家と張り合えというのは無茶でしょう。むしろ専門家は、門外漢が自分の庭でぼやいているという現実を、自分たちへの問題提起として重く受け止めるべきだと思います。
縄張りを荒らされたように思ってしまうのかもしれませんが、「親切に教えられないなら、そもそも道を教えるべきではない」というのは、道案内に限ったことではないでしょう。
Posted by 天啼龍 at 2005年05月01日 12:55
ありがとうございます。

あんまり野暮な解説をしたくないので、受け取り方は読んだ方それぞれにお任せします。

オレは普通の方々のボヤキは容認しています。むしろ「まったくの素人」の意見は鋭い面すらある、と一目置いていますよ。

ここで取り上げているのはそうでない方々なのです。何かの意図があってそれを行っている方々ですね。オレは皮肉屋ですから、そういった方々に向けてちょっと言ってみたのだ、と思っていただけると良いかと思います。

もちろんそこには大いなる自戒が含まれています。
所詮お互いに目が行くのは、似たもの同士ですからね。
http://marcomusi-blog.seesaa.net/article/3163002.html

こんな感じでご理解いただければと思いますよ。
またヨロシクです。
Posted by mrcms at 2005年05月01日 16:11
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