2005年04月11日

DJリミックスと著作権(改悪版)

こちらの話題からの続きです。今回取り上げたいのは DJリミックス関連。


…という記事だったんだけど、ちょっと考えが変わったので内容を大幅に変更。
追記あり New!)。


オレにとって音楽製作に関する話は ファンタジーじゃなくリアル な話。
だから、言いたいことは 音で言う、と。


でもかなりムカついたのは事実なので、対象のブログリンクは残しておく。
ついでに捨てゼリフも置いときます。

まずは ∞最前線通信 の記事。
作者・芸術家の死

だいたい「伝統的で価値のある」アーティストの主張ってなんだよ?
んなもんあるかっつの。それこそ妄想。作ってる音が良ければクール(笑)だってだけだ。

>並列に並べられ、使われるのが嫌なのでしょう

…って?誰かそう言ったか?アホらしい。仮に言ったとしたらそいつも言葉足らずだが。

音ってさ。良い音かそうでないかしかないんだよ。これは主観じゃなくて事実としてあるだけ。DJだって良い音だから使ってるんじゃん。
そしてそれは創ったやつがいるわけ。道端に落っこちてる石じゃねえんだからさ。だから一応そう思ってろよって事。
遊びでやってる学生や現場のDJとか、アーティストが言うならまだ良いが。アンタなんかに言われる筋合いねえよ。新聞と一緒にしてんじゃねえよ。

この方は ここでもゴチャゴチャ言ってますが。

>重要なのは、ユーザーが楽しむことですから。

そのとおりだが、そうするためにはどうすればいいか考えてみるといい。少なくとも、自ら生み出した妄想上の権威に噛み付くことではないだろうな。


もうひとつのこちらは悪気はなさそうだけど、ちょっと不用意な内容で残念に思ったんだな。ああ、普通の人にはそう思われてるのかー、とちょっとがっかりしただけ。


でも、いまだにこんな前時代的な考え方をする大人がいるのかと思うと、悲しみ通り越して情けなくなる。自分達は新しい文化に理解があって進歩的、とか思ってるかもしれないが、その論理を展開してる本人達がアナクロ甚だしいわけで。
日本に一番足りなかったものは教育だったんだね。ホントこれに尽きる。


- 追記 -

しかしあれだな。オレも日頃 メディアがどうしたこうした 好き勝手言ってるが、いざ自分が言われるとハラワタ煮えくり返るもんだな。
これは実はオレも悩んだよ。ダブルスタンダードじゃん?ってさ。
しかし落ち着いて考えると、新聞記事や報道とかCDのライナーみたいなものと、録音された音は違うものだよな。やっぱり。レトリックに危うく騙されるところだった。

オレの言いたいことを素晴らしく的確に言ってくれた 記事(マジサンクス!!! maetatsu さん)


あとさ。
ログを勝手に書籍化する連中の話も是非読んで欲しい。
オレがすべてに否定的ではないことがわかってもらえると思う。


まあでもさ。明日はわが身だし。

気をつけたい。

自戒を込めて。



New!
- 新・追記 -
住友生命はCIサウンドロゴを著作物と考えていない。
Good Times Bad Times さんより)

これもすごい話やなぁ…。
一流会社がこれじゃ普通の人の考えだって推して知るべしってとこかもな。




訂正前の、リミックスとかDJ MIXに関する記事は下にこっそり残しておくので、興味がある方はどうぞ。

実はこの話題は出来れば避けたかった。自分自身にも降りかかる問題だし、下手すれば交友関係にもヒビ入るし。だがなんとかやってみましょう。
オレ個人は寛容な考えだと思う。実際にリミックスものを楽しんだりしているし、それについていちいちとやかく言うつもりはない。

音楽を実際作っている人間の立場から見た場合、既成の音楽やフレーズを組み立てるだけで果たして「作品を作った」といえるのか、という意見も確かにある。
オレは今は、音楽を1から創る人になってるが、昔は組み立てのほうに興味があって自分用コンピとか、素材貼り付けて並べたりとか(アナログなのに)いろいろやっていた。なので、オレ個人的には彼等の行っているアーティスト活動も素直に共感できた。

最近感じるのは、DJリミックス(DJ MIX)っていうジャンルは「セレクトショップみたいなものかもな」ということだ。ピックアップする、というアート形式っていうか。一種のポップアート。選ぶほうにも音楽性が反映されるし、その並べ方見せ方にもセンスが反映されている(高度なサウンドコラージュの一種と言い換えることも出来る)。

DJ MIX(リミックスも)が世の中に出始めて思い出したことは、自分もノンストップミュージックみたいのが実は好きだったんだな、ってこと。むかし誰かが言っていたのだが、クラブやディスコってのは、開店してから一度も音楽が止まらない、それは凄いことだ、と。延々と続けて行って絶妙なつなぎで人を乗せてゆく。それはライブ演奏でもレコードでも一緒だと思うし、自分も実際楽しい。実におもしろいジャンルだと今でも思うし、リスペクトもしている。

しかし。

だからといって、社会的に責任ある立場の人が こちらEspresso Diary@信州松本 より)のように端から否定的だったり、こちら(∞最前線通信 龍司氏)のように 作者・芸術家の死などと言われ、「関係ない」呼ばわりされるのは、それはちょっと違うと思うのだ。

アーティスト本人(DJ含)がそれを言うならともかく、彼等は守るほうの立場ではないだろうか?それでは 2chの書き込みをまんま書籍にする出版社のようなものじゃないですか?と。占有離脱物横領の奨励みたいな発言をしていいのですか?と言いたくなってしまう。

やっぱりね。創った人にお金くらい払ってあげて欲しいなあ(笑)。ある音が存在している場合「音の配列を考えた人」「それを実際に弾いた人」「それを録音した人」と、少なくともそれくらいの創造者は居るわけで。それを経営者や社会人としてまっとうな立場のはずの貴方達が否定してどうするのか、と。
DJやアーティスト達が実際に困っているのなら、彼等を助けたいのなら、彼等の才能を認めているのなら、場所代くらい払ってやるとかいくらでも協力する方法はあるはずなのだ。それなのになぜ、一緒になってコブシを振り上げる側になってしまっているのだろう?

創作物があるからには、それを創った方がいる。その方たちにありがとうと伝える方法はお金を払うと言うことではないだろうか。JASRACに搾取(?)されるのが気に入らないのなら(確かに問題も多い団体だろう)、直接アーティスト側にコンタクトを取る、という荒業もあるかもしれない。
もし現実的にそれが難しかったとしても、少なくともその意思だけは示して欲しいな、と。心意気だけでも。例えばジェマーソンが好きなら彼にお布施のつもりで、とか。DJたちの作品が好きだから助けたい、とか。理由付けはいくらでも出来るはずだ。そういうことをクリアしてこそのクリエイティビティだと思うのだが。

異論反論あると思うがDJリミックスが好きだからこそ、あえてね。


- 追記 -
彼等はメディア論とごっちゃにしてるみたいだけど、オレの考えは ここここ で書いたとおり、一応分けて考えているつもり。

そこまで豪語するなら「拾った石でも売ってれば?」と言いたい。

オレは間違ってるだろうか?


参考記事
http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/culture/story/20040604204.html
marcomusi at 23:31 | 東京 ☔ | Comment(5) | TrackBack(6) | メディア〜総合
この記事へのコメント
TBありがとうございます。
私はアーティストではないので「別に良いじゃないか」と思います。
そのアーティストのCDが売れる原因にはなっても、売れなくなる原因にはならないと思うからです。
もし自分がアーティストだったら、自分の楽曲をMIXに組み込んでもらえるのは嬉しいし、REMIXされるのも歓迎するでしょう。

ところでセレクトショップとかノンストップという言葉が出てくる辺り「DJ MIX」と呼んだ方が適切かなと思いました。
リミックスっていうと根本的に編集したようなニュアンスがあるので。
まぁ、私の間違いかもしれないのであまり気にしないで下さい。
Posted by KAZZ at 2005年04月13日 21:12
コメントありがとうございます。

オレも基本的にそう思います。
KAZZさんの企画もおもしろかったし。
存在の否定もしないです。

ただあくまでグレーである部分なのに、社会的地位のあると思われる人たちまで調子に乗って、擁護したり、創作を否定するような発言をしていることが納得がいかないということなので。

DJ MIX。そうですね。ご指摘のとおりです。
パーツを貼り付けて作った1曲と、曲を並べてその全部を長〜い1曲と捉えるのは、感覚としては似てると思ってごっちゃに書いてたんだけど、言葉としては違うのですね。ありがとうございます。勉強になりました。
(少し訂正しておきました)

お仕事大変そうなので頑張ってください。

追加。
>私はアーティストではないので
>「別に良いじゃないか」と思います。

そういうことは、大人ならば思ってても言わない。
それが記事の主旨ね。一応補足。
Posted by mrcms at 2005年04月13日 21:35
コメント・トラックバックありがとうございます。
ウォーホールについてご質問されていましたが、ウォーホールの活動を代表するようなコメントを一つ抜き出すのでは、彼の活動や言動の本質を見たことにはならないと思います。むしろ、ウォーホールの活動全体が答えなのではないでしょうか。
マーケティング論と本質論を混同してはならないと思います。アーティストはその人のスタイル・立ち位置からで物事の本質を追及し続けることでユニークさを保ち(学者も同様でしょう)、それをアートの技法を用いて表現します。一方で、マーケティングは流行や社会的な思い込みを作り出すことで商売を生むものです。

ウォーホールは、アーティストというポジションから、マーケティングの手法を用い、その本性を暴露するということで、本質を追求していたのだと私は考えます。こうしたスタイルを用いる美術家は彼以降たくさん出ていますが、ユニークさという点で彼を超えるのは難しいようです。
Posted by arts-law.org at 2005年04月19日 15:34
ありがとうございます。
ちょっと難しいので整理しつつ書きますが、的外れの点があったらご容赦ください。

オレは音を録音することと音楽そのものを製作すること、両方の作業を経験してます。演奏しプレイするというその作業の大変さ、それを最も適した質で定着させることの大変さを身を以って知っているといえると思います。

使うな、などとは言いませんが、使っておいて更に揶揄までする、などという言動は到底容赦できるものではありません(更に、今回の対象は当事者ですらない)。
元が存在しなければ、そもそもサンプリング自体できないのですから。

ウォーホールの時代は、そうすることで大量マーケットに対する揶揄が含まれていたかもしれませんが、「音」ということになるとどうでしょうか?と。
音楽を創る側は何も悪いことをしていない。なのに揶揄の対象になっている。これは明らかに不当であると感じました。しかし昨今の大量音楽マーケットにオレ自身まったく不満がないといえば、それも嘘になります(そうすると、何もしていないことが悪ではないかという気もするのですが)。

批判するのであれば、その対象をもっと明確にして欲しい、というのが今回の事例の結論でしょうか。

いろんな人と議論しましたが、その中で出たのは、これをウォーホールで例えるならば、音を創るオレ等の立場は、題材となった素材(缶詰とかモンロー?)の写真を撮影したカメラマンということになるのではないか、というものでした。オレは彼等ではないからどう感じたのか知る由はありません(喜んだ気がするけど)。ウォーホールがアレを選んだ理由のひとつに、あの写真としてのクォリティの高さがあった、と信じていますが。

とりあえずこんな感じで捉えているという現状です。

何かあったらお気軽にご指摘ください。
Posted by mrcms at 2005年04月19日 18:48
文章がいまいちわからなかったが
要するに
援助交際の時代に女子高生が
「べつにみんな援助交際してるわけじゃないよ」
って言ってたのと
おんなじような主張ですか?
Posted by もえ at 2005年08月27日 11:41
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