2005年02月19日

ライブドア・堀江貴文社長という人

メモライズ・Livedoor Blog 騒動やニッポン放送株取得騒動で、どちらかというと今まで野次馬的視点で生暖かく見守る対象であった堀江氏であるが、実はすごい人であることがわかった。

まずはこちらを是非どうぞ。

「新聞・テレビを殺します」 〜ライブドアのメディア戦略江川紹子ジャーナル より)

うーん。これはオレも不勉強だったなあ。表面だけ捉えて面白おかしく扱っているうちに、とんでもない目に遭うかも知れぬ。キャラとして弄っていた人間にいきなり裏切られ、あわてて対処したフジテレビだが、誰にとっても明日は我が身でしょう。

これについてはたくさん言いたいことがある。何から書けばいいのか判らない。おそらく支離滅裂な文章になると思うので、初めに謝っておきます。

まず前回書いた小売店の記事。これは前回分の補足も兼ねてもう一度説明します。商店街の小売店は扱う商品が限られていますね。だから商品も当然、店主による、或いは提携しているメーカーによる選択が行われ、店頭に並べられています。つまり買う前に既に誰かの意思が働いていて、我々消費者は自分の意思の前に、まずその小売店の意思を反映させられて買っちゃってるわけです。前にも書いたように、オレは子供の頃よく騙されました。騙された、とは言っても些細な嘘みたいなものですけど、子供心にはショックというかかなりムカつくものです。
そういった経験からオレは、店主(不要なオモネリや客に対する媚)に騙されず、メーカーの意思も介在させず、自分自身の目と耳と情報のみで商品を選択したい、と考えました。そういう点で、あらゆる商品が揃っていた大型店というのは実に素晴らしい存在であった、と。これはどんなジャンルでも、です。電気製品だろうがCDだろうが書籍だろうが食料品だろうが、たくさんの中から自分の意思で選択できる。これこそ自分の望んだ買い方であった、と思っていました。

これと似たようなことが音楽系メディアにも言えて、今まで散々書きましたが、本当の役立つ情報がバカ高い書籍の値段設定のおかげで庶民の手に届かず、リスナーは情報を独占しているメディア側の稚拙な解説やライナーを読まざるを得ない状況である、と。それを打破したいがため、サイトで音源情報などを駄文ながら書き綴り、情報の平均化に努めようと思っている、ということですね。

ほかにもいろいろありましたが、どれも根底には「情報は平均に、誰にでも」というのがあると思います。流す側は選んではならない、選択するのはあくまで自分である、ということです。だが残念ながらメディアは公平ではない。これも事実ですね。なので、騙されない目を持とう。これも言いたいことのひとつでした。

さて、やっと堀江氏のインタビューに戻ります。オレのような考えで何でも進めてゆくと、どうなっていくのか。堀江氏のインタビューに答えは全て書いてありますね。あまりにも彼の考えは、オレの考えと一致するのです。

今までオレは調子に乗り、様々なことをここで書き散らしてきました。
そして今回、お前の望んだことがこれだぞ?と、堀江氏のインタビューという形で具体的に提示されてしまったのです。現実に見せられ、オレは「怖い」と正直に思いました。

オレは昔から大人に可愛がられない子供でした。なぜか判りませんが、ほかの子供とオレとの扱いに差があるのです。子供にとっては大人が全てですからね。扱いに差が出ると、受け取れる情報の量や質にも差が出てしまいます。オレは当時「自分は天才である」と思い込んでいた馬鹿でしたから、この扱いはとてつもなく理不尽に感じました。その感情が、前述したような考えに繋がってくるのだと思います。

堀江氏は、たとえば寿司屋の大将の「今日はこれが美味しいよ!」といったような言葉に耳を貸さない人間なのでしょうか?江川さんが例に出している新聞の小さい記事のようなものは、こういった店主のレコメンドに当たるものだと思います。
それとも彼にとっては「美味しいよ」=「人気のあるコンテンツ」と捉えているのか。つまりこれが寿司屋ではなくアマゾンだったとすると「今日はこれが一番売れてるよ!」となるのか。その辺の捉え方はどうなのか興味があります。

社会人になり様々な仕事をしました。そこで判ったのは人間性もかなり重要なんだな、ということでした。
オレ個人は、実力主義が一番だと今でも思う。実力がある人なら、とてつもない天才の人ならば、人間的には最悪でも最低でも構わない、そう思って生きてきたのですが、実際の社会はそうではなかったですね。
人間的に最低でいるために、とてつもない実力と才能を常に維持しなければならない。人間的に最低でいるためには、とてつもない努力が必要だったのです。

堀江氏もこのループにハマってしまっているのではないか?そう感じましたね。

結局オレは子供のときだけでなく、大人になってからも年上の人間にはまったく可愛がられませんでした。年上の人たちが提示するほとんどのアイディアは、オレがまったくやりたくなかったものばかりでしたから。そりゃあ仕事やりにくいっすよ。あたりまえです。向かってくるもの全員「敵」ですよ。だから自分を磨くしか方法はなかったんですね。

今なら、それも道のひとつだとわかります。まず初めに先輩の言うことを聞いておいてシステムに入り込み、10年くらい経って自分の事が出来るようになってから、自分自身のやりたいことを始め、社会を思うとおりに変えていけばいい。それも方法のひとつだと判ります。しかし、若いうちはそんなこと判りませんよ。オレ馬鹿でしたし。
堀江氏もどこかで「年を取るまで待ってられないから、今好きなことをやるのだ」と言っていたはずです。

結局社会に入れなかったものはゲリラになるしかないのか。それとも今後の社会は変わってゆくのか。そんなオレ等にとってネットは素晴らしいツールだと勘違いするのも、我ながら判らんでもない。

ミスタースポックにある半分の人間的感情。これの意味をオレはこれからも考え続けていきます。

やっぱり支離滅裂になってしまった。みなさんスマソ。


-追記-
この記事には続きがあります。
この記事へのコメント
「情報は平均に、誰にでも」という考え方は間違えってないと思います。ただ、情報を扱うメディアが営利団体である以上、売れる情報と売れない情報が出て来てしまう。売れない情報ほとんど扱われませんよね。だから、メディア流している情報も信用できるとは言い切れません。そのためそういったメディアを補うのインターネットだと思います。ネット上では情報の制限はされてないと言えるでしょう。誰でも情報を発信できて受信できるから。しかし、ほぼ無制限であるため信用できる情報を得るのは困難です。結局、情報の質をあげるためには、個人の知識レベルを上げるしかないのでは?
無知だから人に騙されたり、メディアに扇動されたりするんですよね。電車男の問題を扱っている内にそういう考えにたどり着きました。
本当に実力のある人は、実力のない人に「力」をわけられる人だと思う。物凄く難しいことですけどね。
Posted by ヒトヨニ at 2005年02月19日 10:29
ありがとうございます。

そうですね。ほとんど同意です。

個人の知りうる情報量を増やすため
ネットで流し続けるというのが
オレの望んでいたことのひとつなんですよね。
そうすればみんな目が肥えますから
結果的によくなっていくと思います。
半端なメディアも淘汰されると思うし。

この記事では上手く書き切れなかったんだけど
それを実現させる方法もきっとあると思う。

また落ち着いたら書きたいと思いますが
堀江氏よりももっともっと頭の良い人なら
実現可能になるんじゃないかと思います。

その日のために、傍目には
無駄だろう?と思えるようなツマランことでも
チビチビとやって行きたいと思います。
Posted by marcomusi at 2005年02月20日 08:12
トラックバック辿ってきました。

このブログを非常に興味深く読みました。

「情報は平均に、誰にでも」という考えについては、提供される媒体やその情報の内容、また提供する側のポリシーで変わってくるのかな、と思ってます。

自分は技術系の人間なのですが、とある技術の情報を入手するために、その情報の対価を相手に支払うという事について合意できます。
ただ、対価を払っても得ることができることを平等というなら、異論はないっす。

と、ちと話がそれましたが、堀江氏の態度というか成り行きをみて、自分とオーバーラップしたという内容は、読んでいて説得力を感じました。

私は思うのですが、その世界で長けている人というか認められている人というのは、その世界の本質も理解してる人だと思います。

今回、堀江氏が参入しようとしたメディア、そしてジャーナルというジャンルについて、彼自身その本質を分からずに、割り込んでしまった感が私はしています。


Posted by とらぴんg at 2005年02月20日 21:07
私もぶらぶらっと渡ってこちらのサイトにやってきました。
拝読しての感想ですが・・・


社会って人間の集合体ですよね。
(相対的に)力のある人もいれば力の無い人もいる。また財産的に(相対的に)めぐまれた人もいれば、めぐまれていない人もいる。
でもそれぞれ、何らかの意味で「人に認められたい」欲望を持っている。

「こういった、個々の条件の違いと、個々の欲望とをいかにして、すっきりと両立させ、(人々が)納得できる形で実現させるか」ということなのかと思います。

多分、そういう意味では、今後は「大人に気に入られる云々・・・」は関係なくなってくるかもしれません。自分よりjuniorな人間が、自分の欲望実現のために自分を目の敵にしてくることも十分ありうるでしょう。。。

結局「楽をして、しがみつく人間」が多くなり、そしてそれを社会の余剰で吸収できない状況が訪れると、社会の歪みも表面化してくると思われるのですが、
その一方で、ひと一人一人が「自分の足で立ち」「他者の良さを認め」「他者からの指摘を受け入れる」というような社会になりにくいのもまた事実でしょう。
(アメリカは、個々の国民をルールなりモラルなりに則らせる形で、これを最大限に実現しようとしていますが、アメリカのような「作られた国家」だからこそ可能な部分もあるかと思います)

日本においては、
「一人一人が自分のペースで一生懸命生きる」「その上で、他者の生き様/考え方も尊重できる」「他者に対してシビアな目も持ち、時には直言もする/直言も受け入れる」といった文化が醸成されてくるとよいのだとは思うのですが、
既に「持てる者」、特に持てる者のうち「甘やかされて育った者」を、こういう方向に導くのは相当難しいだろうな・・・とは思います。

堀江氏は、能力のみならず、財産の上でも若いうちに「持てる者」になったからこそ、こういったアクションに打って出ることができたと思うのですが、
今後も「持てる者」が陥りやすい「守りの姿勢」となることなく進めるかは、予断を許さないように思います。
むしろ内面に「守りの姿勢」を持ちつつ、表では「攻めの姿勢」を持つアピールを続ける、というスタンスで進む可能性が高いように思います。(多分それが、ご本人的にも一番ラクです)


いずれにせよ、社会を構成する人間一人一人が持つ「認められたい気持ち」そして「楽したい気持ち」この一見背反する2つの特性とどう向き合っていくか、
「成熟してきた社会」では、より人間の本性と向き合っていくことが重要になってきていると思います。

その意味で、今回のライブドアによるニッポン放送買収の試みをめぐる各人の行動・発言は、非常に興味深く日々見ているところです。
Posted by Chuck_UGOne at 2005年02月21日 11:58
皆さんありがとうございます。

自分自身、まだ考えがまとまっていないところもあり
的確なお答えを書けるような状態ではないですが
とても参考になりました。ほんとうに感謝します。

堀江氏の考えは、かつての自分と重なる部分が多い。
本当に、かつての自分ならばこう答えただろう、
というような答えばかりで驚いてしまいました。
森前首相ではないが、これが教育の「成果」なのか。
ならば一体、誰が教育したのか?って感じはあります。

世代ということでは、
当記事にTBしていただいたmono_rain_pianoさんの
http://blogs.yahoo.co.jp/mono_rain_piano/127064.html
の記事内容にも、けっこう考えさせられました。

自分も若いつもりで調子に乗っていましたが、気付くと
いつのまにか下の世代からウザがられるような世代になっていました。
これを知ったとき、オレの存在価値が
なくなってしまったかのようなショックを受けましたね。

これからは、対「大人」ではなく
守りに入りたがる自分との戦いになるのでしょうか。
説教にならずに、上手く下の世代に伝えられる方法が
見つけられれば良いと思っている、という感じかもしれません。


またまとまったら記事にさせていただきたいと思います。
Posted by marcomusi at 2005年02月21日 18:00
わたしのブログのコメントありがとうございました。ご質問に関しては以下のページをご覧下さい。これからもよろしくお願いします。
http://kusanone.exblog.jp/1604335
Posted by 湯川 at 2005年02月24日 16:49
ありがとうございます。
とても参考になりました。
Posted by mrcms at 2005年02月24日 21:32
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